15年ほど前に勤めておりましたクレーン会社の社長からSOSを頂きました。
スピードメーターが動かないため車検が受けられないとのこと。
通常であれば信号不良、または断線 もしくはメーター本体不良のいづれか何ですがクレーン車は上半分が旋回するんです・・・。
ステアリングのスパイラルケーブルの巨大版?電波式?・・なんです。
他社でスピードセンサーは交換済みとのこと。
しかも2個?
車速センサーが2個?と思いましたが実際に確認するとデフの左右に同じようなセンサーが確かに2個ありました。
よくよく計測すると片方は車速センサー、もう一方はエンジン回転センサー?
でした。
正しい信号かは不明ですがこちらが速度で変化するパルス波です。
オシロスコープでの数値です。
またメーターも中古品を取り寄せて自社で交換されたそうですのでさらにややこしくなりながらも基盤の一部始終を点検しながら計測していきます。
近頃難題続きです。
リアデフから直接信号を取りメーターに接続するとなんと約10倍の速度数値に・・
やはり一旦コンピューターで変換されているようで何とかしないとと方法をあれこれ考えているとふと燃料系が正常に戻っていることに気が付きました。
(燃料計も長いこと壊れていたそうですが・・)
スピードメーターと燃料計が送られてきた中古部品のセットだったんです。
もしやメーター裏基盤が原因かと移植してブームがある上物のコンピューターからの車速信号を測ってみると・・・。
来てるではありませんか!信号が!!
繋いでみると・・・
動きました!!
スピードメーター!!
かなり分かりにくいかもしれませんが以上の結果、何とか修理は完了しました。
まだまだ未熟者だと痛感する修理案件でした。
先入観を振り払い想像力をフルに使えればもっと早く修理ができたはずです・・。
次回の課題が増えましたが無事に修理を終えてホッとしました。
東区のS社長、いつもありがとうございます。
どなたかのお役に立てれば幸いです。